「芸能界とメディアの黙認:ジャニーズ事務所に見る権力と被害の連鎖」

ジャニーズ事務所の現社長による対応は「知らなかった」という虚言に代表される通り、企業としての社会的責任を適切に認識していないように見えます。再発防止策を打ち出すことで議論の焦点をずらしているように見受けられ、その道義的立場は基本的に誤りであり、論点のすり替えを狙い、故意に問題の本質から逃げ続けようとするその態度に、人々の批判が集まっている印象を受けます。

過去のジャニーズ事務所は、前社長の強大な影響力とその芸能に対する深い理解の前に、過去の性的被害を黙認し、その若き被害者たちを見捨てる形をとってきました。

ジャニーズの所属タレントさんたちは、被害者である一方で、その利益を享受しており、新たな被害者が生まれることを予見しつつも、無関心を装い続けてきたと言えます。

メディア業界に目を向けると、東京高裁の判決や週刊文春の報道を無視し、性的被害の事実から目をそらし、自社の利益を優先してきたという事実は否定できません。

この結果、ジャニー喜多川氏の影響力を温存し、彼による少年たちへの暴行を黙認し続ける構造を作り出しました。これにより、メディア各社もジャニーズ事務所と同様、厳しい批判を受けるべき存在となり得ます。

また、番組あるいはCMのスポンサーとして資金提供を続けてきた企業も、この状況を維持するために間接的に貢献してきたと見なせます。

そして、現事務所社長が「性加害の黙認」から責任を逃れ、本質的な問題から目をそらす行動は、真剣に取り組めば組むほど、その不誠実さが浮き彫りとなります。

加害者はすでに故人であり、再発の可能性が皆無であることを知りつつも、再発防止について述べることは、まさに虚飾の一部であると考えます。